まじめな話<救急車の適切な利用問題>
救急車を要請した大学生が消防の司令室にタクシー利用を促されて電話を切った後なくなった問題。
これって結構根深い問題だと思う。
救急車をタクシー代わりに利用する人の予防策として救急車出動判断が厳しくなったと思っている人も多いみたいだけどそれだけじゃないんだよね。
確かにそういう悪質な人もいるんですけどね、問題はそういうつもりではなくても結果的に適切な利用ができなかった悪意のない人たちだと思うんだよね。
特にそういう人たちが救急要請しやすいのが深夜帯なんですよ。
急におなかが痛くなったり急に高熱が出た時、昼間だったら病院に駆け込めばいいけれど、それが夜中起きた場合普通の人はどうしたらいいか対処に困る。
そういう時に救急車を呼べば適切に対応してくれると思うからつい救急車を呼んじゃうんだよね。
消防はそういう人たちのためにトリアージを作っていてどういう状態なら出動するかという基準がある程度あるんだけれど
病気というのは怪我と比べて人によって状態が千差万別なのでなかなか難しいというのが現状なんでしょう。
救急車の数というのは限りがあってできるだけ必要な人に使ってもらいたいというのが医療関係者の願いなんですよ。
極端に言うと災害時につけるタグと一緒で限られた資源をより緊急性のある患者さんに適切に使うために機械的に判断しないといけないわけです。
でも患者さん側からしたら素人には病状なんて判断付かないし、もしかしたら命にかかわるんじゃないかと不安になって救急車を呼んでしまう気持ちはよくわかる。
適切にって言われても死んだらどうしようと思うのが普通だしね。
だからこの問題はすごく難しいんだよね。電話だけで病状を判断するのは難しいから。
今回の場合、若くて持病もない人が急死する要因が少ないのでタクシーを進めたんだろうけど結果的に亡くなってしまった。
意識がもうろうとしてたみたいだけど、一度病院にかかっていて風邪だと診断されたので熱で多少もうろうとしていると判断されたのだと思う。
急死するような病状なら病院に行った時点で何らかの異常がみられると思うのが普通だからね。
いずれにしろ今回のことを今後のトリアージに生かしてもらいたいなと思った。
ちなみに、東京都や横浜市だと夜中でもかけられる医療機関案内窓口があります。
東京都http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/soudan-center.htm
横浜市http://www.yokohama-emc.jp/pc/qqinfo/qqinfo.html
たぶん大きな都市なら割とどこでもあると思うのでネットで調べてみてください。
でもまず119にかけてみてもいいと思う、救急車を呼ぶほどではないけれどどこに行ったらいいかわからないと素直に伝えれば必要な情報を教えてくれると思いますよ。